喜び組の実態


「ルームメイトが金正日総書記に呼ばれたときは、決まってフランス製の香水をつけていました。朝方になって、叩かれた痣
あざをつけて彼女が部屋に戻ると、その香りで目が覚めたのです」。韓国に脱北した元「喜び組」美女が、ついに素顔で金正日の下半身のすべてを暴露する。まだ北にいる同胞のために――。


タレントよりランクが上

 餓えや病が蔓延し、死を賭して脱北する人間が絶えない北朝鮮だが、2月16日は、国力を結集した大イベントを行った。そう、金正日総書記の61歳の誕生日である。
「金正日は誕生日に、万景台芸術劇場に中核をなす部下数百人を集めて、どんちゃん騒ぎをしたことでしょう。国民には禁じているジャズや流行歌の演奏も行われる。そこに現れるのが『喜び組』です。胸も露な恰好でストリップ・ショーを披露するのです。特別待遇を受けた幹部は、また忠誠心を強くするという構図です」(北朝鮮の元工作員・青山健煕氏)
「喜び組」――。歌や踊りで金総書記や中央党の幹部、外国からの要人をもてなすのはもちろんのこと、性的なサービスまで行う美貌の女性ばかりを集めた集団である。
 本誌は先週号で、'00年に北朝鮮から脱出し、現在は韓国で暮らす元喜び組メンバーの金善姫キムソンヒさん(23歳=仮名)のインタビュー記事を掲載した。金さんは自らの生い立ちに始まって、喜び組養成所にスカウトされた経緯、喜び組での訓練内容、喜び組を追放された理由、そして脱北に至った経緯について赤裸々に語ってくれた。
 さらに今回、金さんは素顔を本誌に公開したうえで、喜び組と金総書記の関係について、前号よりさらに詳しい内情を説明してくれた。
 金さんの目的は二つある。一つは、自分自身の当時と現在の姿を公開することで、喜び組という組織が、間違いなく北朝鮮に存在することを証明すること。もう一つは、金総書記の性欲を処理するためだけに生かされている女性たちが、いまだに大勢存在することを全世界に知らせ、性の奴隷として屈辱の限りを味わわされている友人、知人たちを救うことである。
 金さんは話す。
「私は、『喜び組』に入るまで、どうすれば子どもが産まれるのかを知りませんでした。北朝鮮は儒教国家で貞操の観念がとても強い。結婚をしてお嫁さんに行けば、自然と子どもができると本心から思っていたのです。なのに、キップンジョ(喜び組)に入って、何もかもが変わった。変えられてしまった……」
「平城ピヨンソン芸術大学」に通っていた金さんは、北朝鮮でも比較的、富裕な階層で、女優を目指し歌や踊りを学ぶ学生だった。そんな金さんを喜び組にスカウトしたのが、金総書記の欲望のすべてを満たすために組織された「中央党組織指導部幹部5課」だった。
 スカウトされた当時、金さんは「喜び組」の存在そのものを知らなかった。
「5課の仕事は、タレントよりランクが上の職業だということだけは知っていました。何も知らない女の子にとっては憧れの職場として考えられています」
 しかし待っていたのは、屈辱的な試験の数々だった。
 喜び組の選抜試験は、4次試験まである。家系や主体チユチエ思想、男性との交際の有無を調べる面接や身体検査などで構成されるが、特に屈辱的なのが、処女か否かを調べられたことだという。
「男性医師に、下半身だけすべて脱いでベッドに仰向けになるよう言われたときは、頭の中が真っ白になりました。脱いだ状態で足を開かせられて……。ただ、ただ、恥ずかしいことでした」
 天井に設置されていた機械を女性の局部まで降ろし、X線を当てるような検査だったと、金さんは記憶している。

ストリップの練習まで

 4次試験もパスし、喜び組に入った金さんたちが学んだこと。それは「男性を悦ばせることすべて」である。平壌郊外にある寄宿舎に連れて来られた金さんは、その翌日から26ヵ月にわたり、セックスにまつわる技術のすべてを叩きこまれた。
 金さんによれば、26ヵ月間のすべての講習を受講した後でなければ、女性は体を使った「夜の奉仕」をすることを許されないという。
【レッスン1 お酒を注ぐ】
「男性がその気になるような恰好をしてお酒を注ぐ練習をしました。いちばん恥ずかしかったのは、ショートパンツくらいの丈しかないミニスカートで、ストッキングは穿かずに下はパンティだけ。その上はブラジャーを着けずキャミソールのような衣装でした。そうしたコスチュームを着て、伝統舞踊をアップテンポで踊りながら、お酒を注ぐ訓練もするのです」
 当然、肌を密着させ、胸や腰を男の目に晒さらすように踊ることは言うまでもない。北朝鮮でも韓国でも変わらないが、儒教国家であるため、父親と夫以外に酌をすることは、それを生業なりわいとするホステスを別にすれば、厳しく戒められる。彼女の恥じらいは、われわれの想像を絶するものがある。
【レッスン2 服を脱がせる】
「いま思えば、5課での訓練は、『本当に教育だったのか』と憤りさえ覚える恥辱的な内容のものばかりでした。西洋のポルノビデオを観ながら、セックスのテクニックを学ぶ講義があったことは、前回お話ししました。実はビデオの女優と同じことができるようになるための訓練もさせられていました」
 喜び組の同期生は彼女を含め14〜15人いた。男性を喜ばせる“実技”の実習は、女性同士二人一組になって行われたのだという。
「まず、上手に男性の服を脱がせなくてはいけません。相手の体を愛撫し、さらに自分の服も、お酒を注ぐときと同様、伝統舞踊を舞いながら脱ぎます。男性がその気になるように、自分の体をアピールしながら脱いでいくのです。日本では『ストリップ』というのですか。
 教室は四方が鏡張りになっていて、教官から名指しされたら、同期の見ている前で服を脱がなくてはなりませんでした。教官は口頭でしか説明してくれず、後は自分で考えてやるしかありません。腕が伸びきっていなかったり、少しでも動きにためらいがあると叱責されて、教官のOKが出るまで何度でもやり直しをさせられました」
【レッスン3 体を洗う】
「男性の体の洗い方も女性同士で、練習しました。まず髪を洗い、次はスポンジにボディソープをつけて泡を立て、体を洗うのです。もちろん、ただゴシゴシと洗うわけではありません。スポンジを持っていない手で相手の体を優しく撫でながら洗うのです」
【レッスン4 キスをする】
「キスの実技もありました。すぐに唇を重ねてはいけないのです。最初は相手の上唇を舐めて、次に下唇を舐めてあげてから唇を重ねます。そして唇と歯の間に舌を入れ、歯一本一本の歯茎をゆっくりと舐めてあげると、男性が気持ち良くなると教わりました」


総書記のオナラを甞めよ


【レッスン5 フェラチオ】
「いちばん難しかったのは、男性のあそこ……シンボルへの愛撫でした」
 取材するにあたり、本誌の女性記者が「フェラチオ」「性感帯」などの単語を用いて質問しても、金さんはそうした言葉をまったく知らなかった。彼女は、女性教官から教えられた行為のひとつひとつを憶えているだけで、セックスにまつわる行為に興味を抱いているわけではなかった。
「教官は『女性が口を使って男性器を愛撫すれば、男性は必ずといっていいほど悦ぶ』と教えてくれました。すべて口頭で教わったのですが、ただ口に入れればいいというわけではありませんでした。
 まず、男性器全体を口の中に入れます。頬をすぼませて息を吸いながらゆっくりと吸い上げて、先端のほうに着いたら、またゆっくりと口の中に入れていく。それを繰り返しながら、手は睾丸や脚の付け根、腰の周りなど感じやすいところを撫で回すのです」
【レッスン6 いつでも金総書記を悦ばせる気持ちで】
 喜び組の訓練では、悦ばせる対象となる男性として、常に金総書記を想定することを厳しく言い渡されていた。だから、こんな想定問答までさせられたという。
「もしも総書記がセックスの最中にオナラをしたとしたら、どう反応すればよいと思いますか? 聞こえなかったふりをするという答えは、不正解です。そのような時は『総書記のオナラは、最高級の香水よりも素晴らしい香りがいたします』と誉め称えなければなりません」
【レッスン7 複数プレイ】
 金総書記の性欲は過多と言っていいだろう。金さんと同じ脱北者で「金日成万寿無疆長寿マンスムガンチヤンス研究所」の元薬局長は、金総書記が精力増強のために、アシカ、鹿、ネズミのペニスをアルコール漬けにしたものを生のまま食べたり、いくつになってもセックスを楽しめるための漢方薬を調合させていたことを証言している。
 金さんは、続ける。
「総書記は喜び組を呼ぶ際、一人だけということは少なく、たいていは数人の女性が呼ばれていました。その女性たちで、まずは服をお脱がせするのです。総書記はマッサージがお好きで、数人の女性は右足、左足は誰というように、体の部分部分をそれぞれに受け持ちます」
 金さんは研修が終了するのを目前に控え、両親が脱北したため喜び組を追放された。
「実際に体を使った奉仕の任務に就く前に喜び組を追われたので、総書記の部屋に入った女性が、皆の前で一人一人が踊りながら服を脱ぐのか、それともそのままいっぺんに複数人とセックスをするのかは詳しく分かりません。ただし一度セックスを始めると獣のように、狂ったように、一晩中し続けるのだそうで、女性が一人だけでは女性器を痛めてしまうために何人も呼んでおくそうです」
 同期生の前でストリップさせられたり、体を洗ったりしたのは、他人がセックスしているのを見ていても平気でいられるための訓練だったのかと、金さんは脱北してから思うようになった。


金正日からのプレゼント

【レッスン8 金正日の好み】

 喜び組の先輩でもある金さんのルームメイトは、金総書記のお気に入りだった。しかし、いくらルームメイトとはいえ、
「夜の奉仕」をした相手が誰であるかを話してはいけないことになっている。
金さんは、なぜルームメイトが金総書記の“お気に入り”であることが分かったのか。
「総書記は気に入った女性に対し、部下を通じて服などのプレゼントを下さるのです。
ルームメイトがあるとき持っていた服も、総書記からのプレゼントだとすぐに分かりました。
なぜなら、ふだんは決して身に着けないで、部屋のいちばん良い場所において崇あがめているのです。
着るのは、5課からお呼びがかかったときだけなのですから。
 彼女から、総書記が好きな女性に接するときのクセを聞きました。それは好きな女性に話すときだけは、
耳元でひそひそ話をするように、囁くのだそうです」


【レッスン9 避妊】
 当然、避妊法も教えられたが、なんとも稚拙きわまりない方法だった。
「避妊は薬です。丸い錠剤を膣の中に入れるのです。セックスをした後はトイレに行って、おしっこをするようにとも言われました。
そして、下半身を冷水で洗うのです」 推測するに錠剤は殺精剤。
放尿は性病を防ぐためであろうか。
状況を聞くかぎり、意味があるとは思えない。
「月に一度病院で診察を受けました。妊娠していたら、すぐに中絶させられたそうです。
性病になった人もそのときに治療を受けているんだと思います。
先輩から聞いた話ですが、中絶しても喜び組を除隊するまでは、勝手に仕事を辞めることはできません。
何度も妊娠と中絶を繰り返す人も多いと聞きましたが、それが女性の体にとって危険なこととは知りませんでした」
 このような生活から逃げ出そうとする女性もいた。
「教育される過程にいた人の中には、絶食をして精神がおかしくなったふりをした女性がいたそうです。
その人はどこかへ移送されて、そのまま行方不明だと聞いています」
 北朝鮮では、国民一人一人が党のために生きることを教育される。したがって、自殺は党への反逆と見なされる。
もしも自殺をした人がいたら、三代にわたって抹殺されるのだという。
 金さんは現在、韓国の国家安全企画部の監視下にある。
「韓国の国家がいつまで私たちの安全を保障してくれるかは分からない。しかし、私が話したことは真実です。
北の地にいる同胞のためにも、私は危険を冒しても総書記がしていることを、伝えたいのです」




きむぢょんいる【きむぢょんいる】
どっかの国家主席
オ0ンコやったり ニセ核実験 麻薬 ニセ札
偽造パスポートをつくったり北の海でお魚取ったりで大変らしい。